【独占インタビュー】台湾映画『進行曲 マーチングボーイズ』ムー・センにインタビュー「できるようになってからやるのではなく、やってみてからできるようになる」
1990年代の台北を舞台に、マーチングバンドに青春をかけた男子高校生たちを描く台湾映画『進行曲 マーチングボーイズ』が、10月23日(金)よりシネマート新宿ほか全国で順次公開されます。
台湾屈指の名門・建国高校に通うジャン・ハオは、医学部進学を望む父親からの期待に悩みながら、密かにマーチングバンド部へ入部。自由奔放なリウ・ジーチュワン、真面目で責任感の強い部長・タイチェンらと出会い、衝突を重ねながらも、仲間と一つの音楽をつくり上げていきます。実話をもとにした本作では、主要キャストたちが半年から1年半にわたる猛特訓を重ね、吹き替えなしで演奏やフラッグのパフォーマンスに挑んでいます。
主演は、ジャン・ハオ役のムー・セン、リウ・ジーチュワン役のリウ・ユーレン、タイチェン役のユー・ジェエン。監督を務めたのは、『We Best Love 永遠の1位/2位の反撃』『My Tooth Your Love ラブリー・クリニック』などを手がけたジャン・ルイジー監督。

今回は、ジャン・ハオ役を演じたムー・センにインタビューを行いました。
※映画の内容に触れる部分があります。
◆初めて『進行曲 マーチングボーイズ』の脚本を読んだとき、どのような印象を持ちましたか?
ムー・セン:そうですね。最初に読んだときは、すごく感動しました。特に主人公がとても楽器が好きで、ただ父親に反対されていて、父親は楽器をやめて勉強に力を注いでほしいと思っている。そんな中チームで力を合わせながらマーチングバンドをやり、夢を叶えることができた。この葛藤と夢への向き合いといったところがすごく印象深く感動しました。
◆今回演じた役で、自分との共通点と異なる点を教えてください。
ムー・セン:似ているところは、自分の両親もどちらかというと厳しい方で学業に力を注いでほしいという考えでした。ただ自分は演技の道に進みたいという気持ちがあり、両親の思いと自分の夢との葛藤がありました。そういうところが主人公のジャン・ハオと似ていると思います。違うところは、映画の中でジャン・ハオは自分の夢も諦めずに、真面目に勉強もしていました。僕はそこまで勉強はしていませんでした(笑)。

◆この映画はスタントなしでのパフォーマンス撮影だったため、半年間の厳しい練習に挑んだと聞いています。練習の中で特に難しかったことや、心が折れそうになったことはありましたか?
ムー・セン:一番難しかったところはトランペットの演奏です。吐く息一つでも唇を震わせる細かい呼吸など、諦めたくなるぐらい本当に難しかったです。でも映画の中でも披露している行進はとても楽しく、特に難しいと感じることはなかったです。 この練習期間を通してどんなに努力をしてもなかなか達成されないという気持ちや心情を経験することができました。また撮影中ずっとトランペットを持ち歩いていました。本当に朝から深夜までカラオケや海に行くとき、そしてプライベートでもずっとトランペットを持ち歩いていたので、周りの人は私のことを嫌がっていたかもしれないです(笑)。

◆撮影期間を通じて、印象に残っているエピソードや面白いエピソードがあったら教えてください。
ムー・セン:映画のなかで、リウ・ユーレンさんと一緒に撮影したバイクに乗るシーンがあるんですが、撮影した日はすごく寒い日で服装も薄着1枚でした。ただ、バイクはすごいスピードで走るので寒くて寒くて、体がずっと震えていました。寒すぎて体がつったような感じになり、とても印象に残っています。
◆監督から言われた言葉の中で特に印象に残っているものはありますか?
ムー・セン:監督が出してくれたスケジュール表に書いてあった一言がすごく印象的でした。具体的には「この映画で一番重要なのは“映画”ではなく、この映画を作り上げた人たちが一番重要なんだ」という一言です。映画のストーリーと重なる部分もあり、とても素敵な言葉だと思います。
◆映画の中のお気に入りのシーンやセリフを教えてください。
ムー・セン:印象に残っているセリフが、「できるようになってからやるのではなく、やってみてからできるようになる」という言葉が一番印象的です。何を始めるにしても一旦はやる、怖がらずに一旦はやってみるということがすごい大事だなっていうのを改めて知ることができました。

◆マーチングバンドの大会シーンはスタントなしで挑まれたと思いますが、撮影する前と撮影した後の心境を教えていただけますか。
ムー・セン:そうですね。撮影する前までは難しそうだと思っていました。ただ、実際にやってみると、みんなで細かい角度や向きをを決めて、だんだんとできるようになっていく過程にとても達成感を感じることができました。さっき言った言葉のように、やってからできるようになる。できるからやるというわけではない。その言葉を体感したような感じですね。
◆ムー・センさんはバク宙も披露していましたが、この映画のために練習をしたんですか?
ムー・セン:あのシーンは、監督からスタントを使うのはどうか?と提案がありました。でも、もともと踊るのも好きだったということもあり、僕から「やってみたい」「やらせてください」と伝え、練習をしてできるようになりました。すごい達成感がありました。
◆ここで少し映画とは違う質問をさせてください。台湾でお気に入りの場所を教えてください。
ムー・セン:たくさんあります!
◆1つあげるとしたらどこですか?
ムー・セン:花蓮です。太魯閣(タイルーコー)国立公園がとても有名なところで、個人的には山脈や水がとても綺麗なところだと思います。僕はアウトドアが好きなので山登りや海に入ったりできる花蓮が好きです。将来的には、花蓮や近くの台東に住んでみたいです。

◆最近のマイブームを教えてください。
ムー・セン:最近は週1回バドミントンをしています。あとは台湾の天然温泉にも行ってます。温泉が好きなので、いつか日本に行って温泉に入りたいです。
◆日本で行ってみたい場所はありますか?
ムー・セン:北海道。露天風呂なら雪を見ながら温泉にも浸かれて最高ですね!
◆ありがとうございます。それでは最後に日本で公開を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。
ムーセン:日本で上映できることをすごく嬉しく思っています。この映画は、人生において何かを努力することや、夢を追いかけることをテーマにしています。パートナーや仲間たちと一緒に、情熱を持って夢に向かって進んでいく姿が見どころです。観る人の心を温かくしてくれると同時に、情熱やパッションをもらえるような映画なので、ぜひ観てください。
公式サイト:marchingboys.jp
公式X、Instagram:@marchingboysjp
(text&edit:Tomoko Takeuchi)
STORY
1990年代の台北。台湾きっての名門進学校・建国高校に通うジャン・ハオは、一人息子の台湾大学医学部進学を望む父親の期待を担いプレッシャーを抱えながら学生生活をおくっている。父親はかつて趣味でトランペットを弾いていたこともあるが、「音楽は役にたたない」「部活は時間の無駄」と、ひたすら勉学に励むことをジャン・ハオに強いる。そんななか、マーチングバンド部の活動に興味をもったジャン・ハオは、父親のサインを偽造して入部届を出してしまう。
自由気ままな天才肌の問題児リウ・ジーチュワン、真面目で責任感の強い部長のタイチェンら部員たちとの部活動では、それぞれの個性の強さからたびたび衝突が起こるものの、息を合わせて一つの音楽を作り上げるうちに、徐々に心が通じ合い、部員たちのあいだに絆が生まれていく。そんななか、古い楽器を新しく買い揃えようと、生演奏のアルバイトをした先でトラブルに巻き込まれてしまう部員たち。マーチングバンド部は廃部の危機に直面するが――。
『進行曲 マーチングボーイズ』
監督:ジャン・ルイジー(姜瑞智)
脚本:ケリー・チェン(陳慧如)、ホアン・ジーカイ(黃致凱)
プロデューサー:ケリー・チェン(陳慧如)、ウルフ・チェン(陳鴻元)
出演:ムー・セン(牧森)、リウ・ユーレン(劉育仁)、ユー・ジェエン(余杰恩)、リー・リーレン(李李仁)、マー・ジーシアン(馬志翔)、ホアン・ディーヤン(黃迪揚)
2025年/台湾/台湾華語/ビスタサイズ/5.1ch/カラー
字幕翻訳:手塚雅美 原題:進行曲 Marchingboys
上映時間:117分 レイティング:PG12
配給:メイジャー 共同配給:アクセスエー
後援:台北駐日経済文化代表処 文化センター
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10月23日(金)シネマート新宿ほか全国順次公開

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