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【独占インタビュー】台湾映画『進行曲 マーチングボーイズ』リウ・ユーレンにインタビュー「この映画の一番の魅力は、夢に向かって突き進んでいく姿」

33 分前
読了時間: 9分

1990年代の台北を舞台に、マーチングバンドに青春をかけた男子高校生たちを描く台湾映画『進行曲 マーチングボーイズ』が、10月23日(金)よりシネマート新宿ほか全国で順次公開されます。


台湾屈指の名門・建国高校に通うジャン・ハオは、医学部進学を望む父親からの期待に悩みながら、密かにマーチングバンド部へ入部。自由奔放なリウ・ジーチュワン、真面目で責任感の強い部長・タイチェンらと出会い、衝突を重ねながらも、仲間と一つの音楽をつくり上げていきます。実話をもとにした本作では、主要キャストたちが半年から1年半にわたる猛特訓を重ね、吹き替えなしで演奏やフラッグのパフォーマンスに挑んでいます。


主演は、ジャン・ハオ役のムー・セン、リウ・ジーチュワン役のリウ・ユーレン、タイチェン役のユー・ジェエン。監督を務めたのは、『We Best Love 永遠の1位/2位の反撃』『My Tooth Your Love ラブリー・クリニック』などを手がけたジャン・ルイジー監督。




今回は、リウ・ジーチュワン役を演じたリウ・ユーレンにインタビューを行いました。


※映画の内容に触れる部分があります。


◆今回演じた役で、自分との共通点と異なる点を教えてください。


リウ・ユーレン:似ているところは、役で演じたリウ・ジーチュワンのように勉強しないといけない時期に、勉強よりもバスケットの試合だったりとか運動系の試合などに率先して参加していました。自分を表現することが大好きで、人から注目されるのが好きなところも似ていると思います。異なるところは音楽の才能がないところです。今回学んだサックスもすごく時間がかかって、とても苦戦しました。あとは家庭背景が役と違いました。リウ・ジーチュワンは両親の仕事が忙しく親からの愛情をあまり感じられずに育ちました。映画のなかでもいろいろな人に愛を求めていました。反対に僕は家族の愛をたくさん受けて育ってきました。家族がとても仲がいいです。


◆初めて『進行曲 マーチングボーイズ』の脚本を読んだとき、どのような印象を持ちましたか?


リウ・ユーレン:この映画は、自分の学生時代と重なる部分がすごくあります。部活の仲間と一緒に情熱を持って目標に向かい、達成していくストーリーが自分自身の経験とも重なり、台本を読んだときにすごく感動しました。僕自身も学生時代は勉強やアルバイトなど、いろいろなことに一生懸命取り組んでいたので、何かのために頑張る姿に共感しましたし、そういったところがすごく心に響きました。あと、実は脚本と完成した映画では、少し内容が異なる部分があるんです。台本には、サックスやドラムの演奏のほかに、マイケル・ジャクソンのムーンウォークを披露するシーンもありました。楽器は教えてくれる先生がいたんですが、ダンスについては監督から「自分で頑張れ」と言われたので、ダンスをしている友達に教えてもらい、ある程度できるようになったんです。でも、楽器の演奏など、ほかにもかっこいいシーンがたくさんあったので、残念ながらムーンウォークのシーンはカットされてしまいました。

 



◆学生時代どんな部活やってたんですか?


リウ・ユーレン:バスケットボールです。中学生の頃から大学卒業まで続けていました。映画の冒頭にドラムを叩くシーンがあるんですが、最初はドラムよりもバスケットボールをする方が僕にむいているんじゃないか、という話もあったんです。でも、やはり音楽をテーマにした映画なので、最終的にはドラムを叩くシーンになりました。 



◆この映画はスタントなしのパフォーマンス撮影だったと思うんで、半年間の厳しい練習に挑んだと思うんですけども練習の中で特に難しかったこととか心が折れそうになったことはありますか?


リウ・ユーレン:覚えなければいけない楽器が多かったので、そこにプレッシャーを感じました。ドラムとサックスをゼロから学び、サックスでは5曲も覚えなければいけなかったんです。ドラムは最初のレッスンからリズムを繰り返し聴いて、少しずつ体に慣れさせていきました。一方、サックスはどちらかというと体で覚える感覚で、息の吹き方や指で押さえる位置が合っていれば演奏できるので、僕にとってはリズムをつかむ必要があるドラムの方が難しかったですね。映画の中ではドラムをフリースタイルで演奏することも多かったので、そこにもプレッシャーがありました。撮影では8〜9テイクほど重ねて、ようやく全員の音がずれることなく演奏できたんです。そのときの達成感はすごく大きかったですね。しかも、その日はとても寒く薄着だったので、みんな震えながら撮影していました。寒さに耐えながら、音もしっかり合わせなければいけないという緊張感のある現場でしたが、すごく大変だった分、達成感も大きい撮影でした。この作品は、オーディションから撮影まで約3年という長い期間がありました。パフォーマンスの練習も半年ほどあり、撮影までに約1年の期間があったんです。でもリウ・ジーチュワン役をどうしても演じたいという気持ちがすごく強かったので、どんな困難があっても絶対に諦めないという思いを持って取り組んでいました。だから、諦めたいと思ったことは一度もありませんでした。




◆監督から言われた言葉の中で特に印象に残っているものはありますか?


リウ・ユーレン:「できるようになってからやるのではなく、やってみてからできるようになる」 という言葉が一番印象に残っています。また監督とは撮影の1ヶ月ほど前、サックスとドラムの練習が終わった頃に映画を観に行き、そのあと一緒に食事をしたんです。そのとき監督から「練習で大変だったことはあった?」と聞かれたので、「何事にも一生懸命取り組みました」と答えました。すると監督が、ある黒人ドラマーのパフォーマンス動画を見せてくれたんです。背中側でドラムを叩くような、とても華やかでダイナミックなパフォーマンスでした。監督は今回の映画でも、それくらい大きなパフォーマンスを求めているようでした。でも、僕はまだドラムのリズムに苦戦していた時期だったので、さらに難しいことを求められるんじゃないかと、すごく緊張しました。実際の撮影でも、かなり高度なパフォーマンスを求められたと感じています。




◆映画の中のお気に入りのシーンやセリフを教えてください。


リウ・ユーレン:一番お気に入りなのは、最後のアクロバティックなパフォーマンスのシーンです。ムー・センさん演じるジャン・ハオは、それまでずっと勉強に励んできた役柄なので、大きなアクションに挑戦すること自体がすごく大きな挑戦だったと思います。特に、最後のシーンはすごく感動しました。あとは、バイクに乗るシーンも印象に残っています。このシーンは合計2回撮影したんですが、最初の撮影日は雨が降っていて、道の状態も悪く、寒さと強い風の中での撮影だったんです。しかも当日にセリフが変更された部分もあり、さらにバイクの前を走る撮影車のカメラを意識しながら、セリフにも集中しなければならなかったのですごく大変でした。その後、天気の良い日に撮り直したんですが、強い風に吹かれながら頑張った最初の撮影も、すごく好きな思い出として残っています。




◆ここで少し映画とは違う質問をさせてください。台湾でお気に入りの場所を教えてください。


リウ・ユーレン:僕の一番好きな場所は苗栗県(びょうりつけん)です。僕が生まれ育ち、青春時代を過ごした場所で、大好きな家族も住んでいるので、一番好きでおすすめしたい場所です。以前、撮影で日本を訪れた際に長野と静岡に行ったんですが、自然が豊かで景色も美しく、自分の故郷にすごく似ていると感じました。滞在中は毎朝6〜7時頃に起きてジョギングをしながら、景色を楽しんでいました。いろいろな色の帽子をかぶった小学生たちの姿もすごく可愛らしくて、故郷を思い出しました。なので、日本では長野と静岡、台湾では苗栗県(びょうりつけん)が僕の好きな場所ですね。


◆最近のマイブームを教えてください。


リウ・ユーレン:最近一番ハマっているのは、台湾各地の秘境を巡ることです。山の中や川、湖など、自然豊かな場所を検索するのが好きです。ムー・センさんと2人で台湾各地の秘境を訪れて、まだ行ったことのない湖を探したり、水遊びをしたりしています。最近は高いところから水に飛び込むことにも挑戦していて、自然の中で泳いだり、自由に遊んだりする時間がすごく好きですね。実は、子どもの頃に溺れそうになった経験がトラウマになっていて、以前はプールでしか泳げなかったんです。でも最近は、その恐怖心を少しずつ克服して、自然の中で泳ぐことがすごく好きになりました。




◆最後に、日本で映画の公開を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。


リウ・ユーレン:この映画が日本で上映されることをすごく嬉しく思っています。日本はマーチングが盛んですし、『スウィングガールズ』のような有名な映画もありますよね。この映画の一番の魅力は、夢に向かって突き進んでいく姿だと思います。今の社会では何かに挑戦したいと思っても、実際に行動するかどうか迷ってしまうことも多いと思うんです。でも、この映画はそんな人たちの背中を押してくれる作品だと思います。映画の中でも、目標を達成できるかわからない中で、仲間たちが力を合わせて一生懸命頑張っています。皆さんにもこの映画を通して、目標を達成できるかどうかは関係なく、自分のやりたいことに向かって最後まで挑戦する大切さを感じていただき、それが日々の生活の原動力になったら嬉しいです。



公式サイト:marchingboys.jp

公式X、Instagram:@marchingboysjp



(text&edit:Tomoko Takeuchi)




 STORY


1990年代の台北。台湾きっての名門進学校・建国高校に通うジャン・ハオは、一人息子の台湾大学医学部進学を望む父親の期待を担いプレッシャーを抱えながら学生生活をおくっている。父親はかつて趣味でトランペットを弾いていたこともあるが、「音楽は役にたたない」「部活は時間の無駄」と、ひたすら勉学に励むことをジャン・ハオに強いる。そんななか、マーチングバンド部の活動に興味をもったジャン・ハオは、父親のサインを偽造して入部届を出してしまう。


自由気ままな天才肌の問題児リウ・ジーチュワン、真面目で責任感の強い部長のタイチェンら部員たちとの部活動では、それぞれの個性の強さからたびたび衝突が起こるものの、息を合わせて一つの音楽を作り上げるうちに、徐々に心が通じ合い、部員たちのあいだに絆が生まれていく。そんななか、古い楽器を新しく買い揃えようと、生演奏のアルバイトをした先でトラブルに巻き込まれてしまう部員たち。マーチングバンド部は廃部の危機に直面するが――。


『進行曲 マーチングボーイズ』 

監督:ジャン・ルイジー(姜瑞智)  

脚本:ケリー・チェン(陳慧如)、ホアン・ジーカイ(黃致凱) 

プロデューサー:ケリー・チェン(陳慧如)、ウルフ・チェン(陳鴻元)

出演:ムー・セン(牧森)、リウ・ユーレン(劉育仁)、ユー・ジェエン(余杰恩)、リー・リーレン(李李仁)、マー・ジーシアン(馬志翔)、ホアン・ディーヤン(黃迪揚)

2025年/台湾/台湾華語/ビスタサイズ/5.1ch/カラー  

字幕翻訳:手塚雅美  原題:進行曲 Marchingboys  

上映時間:117分 レイティング:PG12  

配給:メイジャー 共同配給:アクセスエー

後援:台北駐日経済文化代表処 文化センター 

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10月23日(金)シネマート新宿ほか全国順次公開


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