≪オリジナル企画≫中国語×クリエイティブ!目白大学 中国語学科のゼミで体験する新しい学びのスタイル。現役大学生が語るリアルな“学びの楽しさとゼミの魅力”②
- Manettia編集部
- 16 時間前
- 読了時間: 8分
目白大学とのコラボ企画 第四弾!
コラボ企画最終回は、ゼミ紹介。
中国語を使って“作品をつくりながら学ぶ”。そんな実践的でユニークなゼミがあるのをご存じでしょうか?
今回は、「目白大学 中国語学科・氷野善寛ゼミ」に所属する田中さんと山口さんのお二人に、ゼミでの活動内容、留学の経験、ゼミ選びのポイントを伺いました。
中国語を実際に使いながら学びたい人、ゼミ選びや大学選びで迷っている人にとって参考になるヒントが詰まっています。
◆ではここからゼミの事をお伺いします。中国語学科のゼミはいくつあるんですか?
2人:全部で5つあります。中国語学科の先生がそれぞれゼミを持っていて、ゼミごとに人数や学ぶテーマが異なります。私たちが所属している氷野ゼミは現在5人(3年)で活動しています。
それぞれのゼミにはテーマがあり、文学研究の後藤ゼミ、中国語研究の伊藤ゼミ、台湾研究の三野ゼミ、歴史研究の鐙屋ゼミ、そして中華サブカルや中国語教育を扱う氷野ゼミ というように、幅広い分野から選べるのが特徴です。

◆ゼミ選びのときに重視したことはありますか?
田中さん:「普通の授業ではできない経験ができるかどうか」という点を重視しました。ゼミは3年生から4年生まで継続して所属する、自分の居場所のようなものだと思ったので、安心して楽しく過ごせる環境かどうかを一番大事にしました。
山口さん:私は、「楽しさ」を軸に選びました。氷野ゼミではゼミの中で中国語を扱ったゲームづくりなどの活動ができると聞いて、日々の学びの息抜きにもなりそうだと感じ、興味を持ちました。自分がワクワクできるゼミがいいなと思い、このゼミを選びました。
◆田中さんの“安心して楽しく”の、「安心」とはどんなイメージでしょうか?
田中さん:自分にとってあまりに難しすぎる内容だったり、課題があまりに多かったりすると、無理をしてしまって楽しめなくなることがあると思います。そうなると、自分が本当にやりたいことに向き合えなくなってしまう気がして…。だからこそ、プレッシャーを強く感じすぎず、自然体で取り組める環境を「安心」と感じています。
◆「氷野 善寛ゼミ」に決めた理由はなんですか?
山口さん:私はゼミを選ぶとき、2年生の段階で、ほとんどのゼミを見学しました。その中で、氷野ゼミの先輩たちは、リラックスしながらも、積極的に議論をしていて、自然な雰囲気が印象的でした。自由に意見を言い合える空気が、自分に合っていると感じました。
田中さん:私の場合は、2年生までに受けた授業の中で、氷野先生の授業が一番理解しやすかったという点が大きいです。内容が自分にすっと入ってくる感覚があって、「この先生のもとで学びたい」と思ったことが決め手になりました。
◆ゼミの見学というのは、そのゼミの実際の授業を見られるのですか?
田中さん:はい。1学年上の先輩たちが参加しているゼミの様子を見学しました。活動の雰囲気や授業の進め方が分かるので、とても参考になりました。そろそろ私たちのゼミにも、後輩が見学に来る時期だと思います。

◆氷野先生はみなさんにとってどういう先生ですか?
田中さん:楽しそうな先生です。ゼミの授業だからといった感じではなく、本当に好きで、にゲームを作ったり、企画を考えたりしているなっていうのが伝わってきます。
山口さん:最初は、教科書に沿って丁寧に進めてくださる“真面目な先生”という印象が強かったです。雑談が多いタイプではないと思っていたのですが、ゼミではまた違った一面が見られて、意外性を感しています。
◆インタビュー中に何度かゲーム作りの話が出ていますが、これは「氷野ゼミ」特有の授業ですよね。ゲームはみなさんがゼロから作るのですか?
田中さん:はい、基本的には自分たちで一から作ります。アイデア出しの段階では、ChatGPTを使ってヒントをもらったり、氷野先生から過去の先輩が制作した作品を参考にさせてもらったりしながら、オリジナルのゲームに仕上げていきます。
◆お二人はどんなゲームを作っていますか?

山口さん:私は、中国語の外来語をテーマにした「発音当てクイズ」を作っています。日本語と似た発音の単語は初心者向けに設定し、まず中国語の発音だけを聞いて当ててもらい、分からなければ次に漢字をヒントとして出す流れです。耳で聞き取るところから始めるゲームで、難易度は3段階に分かれています。

田中さん:私は人狼ゲームをベースにしたオリジナルゲームを作っています。まだ制作途中で、もっと面白くなるように改良を重ねているところです。基本の仕組みは人狼ゲームに近いのですが、中国の妖怪の設定を取り入れ、不可思議な出来事が起こるような展開にしています。制作の際は、中国の妖怪について調べて、それぞれの妖怪がどんな特徴を持っているのかを参考にしながら、カードの効果を考えています。妖怪の性質に合わせたイベントが起きるように設定することで、ゲーム全体の世界観がよりまとまるように工夫しています。たとえば、話し合いの最中は声を出してはいけなくて身振り手振りだけでコミュニケーションを取らなければならないカードや、本来人狼なのに「市民」と判定されるようなハプニングカードなど、予想外の展開になる仕掛けも入れています。
◆中国の妖怪はゲームのために学んだんですか?
田中さん:はい。もともとはキョンシーくらいしか知らなかったので、ゲームを作るにあたって改めて調べました。調べてみると想像以上にたくさんの妖怪がいて、個性も豊かで、とても面白かったです(笑)。
◆出来上がったゲームは授業で発表してみんなでやるのですか?
田中さん:まだ製作途中で授業内で発表したり、クラス全員でプレイするところまではいっていなかったのですが、先日行われた学祭では、来場者の方に私たちが作ったゲームを実際に体験していただきました。自分の作品に直接反応をもらえる機会だったので、とても良い経験になりました。
◆実際にゼミに入ってみて「想像していた通り」または「意外だったこと」はありますか?
田中さん:想像どおりだったのは、ゼミの雰囲気がとても楽しいことです。人数が少ない分、落ち着いた環境で安心して過ごせています。意外だったのは、氷野先生が授業よりもさらに色々な話をしてくれることです。ゼミならではの距離感を感じました。


山口さん:想像していた通りだったのは、今年も学祭に出展できたことです。氷野ゼミは毎年学祭に参加しているので、それが楽しみでこのゼミを選んだ部分もあります。意外だったのは、思っていた以上に自分たちのアイデアを自由に形にできるところです。想像よりも活動の幅が広く、驚きました。
◆ゼミの授業はどのような内容ですか?

田中さん:教科書のように決まった教材があるわけではなく、その回ごとに先生がテーマを設定し、必要な資料を準備してくれます。ゲーム制作に取り組む日もあれば、漫画やエンタメ作品を題材にした翻訳に挑戦する日もあります。翻訳の回では、事前に出された作品を自分で訳してきて、ゼミで発表し合う形式です。先生が一方的に指示を出すというより、私たちが自由に意見を言える雰囲気があるのが、このゼミの良いところです。雰囲気が堅いと、発表するのが怖かったり、「こういう意見を言っても大丈夫かな」と不安になりますが、このゼミではそうした心配がなく、感じたことをそのまま伝えられる、とても居心地の良い環境だと感じています。
◆氷野先生のゼミはエンタメ系だと思いますが、中国の映画や漫画で好きものはありますか?
田中さん:エンタメ全般は好きなのですが、中国の作品はまだあまり詳しくありません。でも、映画やドラマのサムネイルを見て「気になるな」「かっこいいな」と思う俳優さんや作品はたくさんあります。U-NEXTで中華ドラマを検索して、直感的に惹かれたものを少しずつ観たりしています。最近観た中では『ひそかな恋模様 曇りのち晴れ』が面白かったです。
山口さん:私は好きな俳優さんがいて、ジョウ・イーラン(周翊然)さんです。中国版XのようなSNS「Weibo(微博)」を見ていたときに、偶然彼の投稿が流れてきて、「この人、すごくかっこいい!」と思ったのがきっかけで好きになりました。気づけば田中さんにも、彼が出演しているドラマをついおすすめしちゃっています(笑)。

◆ゼミ選びで迷っている後輩にアドバイスをお願いします。
田中さん:中国語学科のゼミは3・4年生の間ずっと関わる場所で、一緒に過ごす仲間も決まります。だからこそ、一番は「自分が安心して楽しくいられるかどうか」を大切にして選ぶのが良いと思います。
山口さん:友達と一緒にゼミを選ぶのももちろん良いのですが、最終的には「自分が何をやりたいか」を基準にしてほしいです。やりたいことができるゼミを選べば、きっと後悔しないし、大学生活がもっと充実すると思います。
◆最後に中国語を学ぼうと思ってる人にミッセージをお願いしてもいいですか??
田中さん:中国語は、英語とはまた違った新しい世界が広がる、とても面白い言語だと思います。学んでいくうちに、文化や考え方の違いにも触れられて視野が広がります。少しでも興味があれば、ぜひ挑戦してみてほしいです。
山口さん:中国語は、勉強するほど楽しさを感じられる言語です。発音や表現がユニークで、できることが増えると嬉しさも大きいです。興味がある人は、ぜひ一歩踏み出してみてください。
その①はこちらから
(text&edit:Tomoko Takeuchi、photo:Kiyori Matsumoto)



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