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【オリジナルインタビュー】2026年1月公開の台湾映画『サリー』にメインキャストとして出演しているリン・ボーホンにオリジナルインタビュー「人は誰しも幸せを求める。それはとても大切なこと」

更新日:19 時間前

大阪アジアン映画祭で「来るべき才能賞」「ABC テレビ賞」をダブル受賞し話題を呼んだ台湾映画『莎莉』(原題)が、邦題『サリー』として 2026 年 1 月 16 日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開することが決定!


公開に先立ち、メインキャストのリン・ボーホンへインタビューをおこないました。


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※本記事はManettiによるオリジナル取材で構成されています。

※映画の内容にふれるシーンがあります。


◆演じられた「ウェイホン」という役の紹介をお願いします。

リン・ボーホン:今回の役柄は姉と一緒に農村部にある養鶏場を営んでいる役です。主に自分の養鶏場で育てた鶏肉を売っています。そして、シンプルな恋愛をしてシンプルな生活をしている男性です。彼の人生そのものがごくシンプルで、普通の恋愛をしてもうすぐ結婚をするという男性です。


© 2023 ENLA Media Limited, The Graduate Co., Ltd., Bole Film Co., Ltd. and Lien Chien Hung All Rights Reserved
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◆役を演じるうえで、特に大切にした感情やポイントはどこですか?

リン・ボーホン:ウェイホンという人物は、周りに年上の人が多いので自分がまだ成長過程であると感じながらとても閉鎖的な地域で養鶏場をやっている人物です。そのような環境で生活をする人物として相手に対して気持ちをどう表現するか考えた時に、直接的な感情表現になると思いその点を意識しました。女性に対してもストレートにぶつかっていく感じです。だから自分の姉に対しても、姉を守りたい気持ちもありますが、守り方が決して姉が望む形ではないというところもある。それが彼の欠点だと思いました。そこを感じて、理解して、演じていきました。

 

© 2023 ENLA Media Limited, The Graduate Co., Ltd., Bole Film Co., Ltd. and Lien Chien Hung All Rights Reserved
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◆主演のエスター・リウさんとの共演で、特に心に残っていることはありますか?

リン・ボーホン:エスター・リウさんとは共演するのは今回が初めてですが、以前からの知り合いでプライベートでも友人です。彼女はプライベートではとても面倒見がいいお姉さんのような雰囲気があります。今回現場で初めて共演してみて撮影現場でもお姉さんのよう雰囲気がありました。実は年齢はぼくの方が年上なんです。でも彼女のお姉さんぽいところが現場でも発揮されていて、みんなに差し入れをしたり本当に面倒見がよく優しい人でした。そんな彼女の人柄もありとても快適に共演できました。演技力もとても高い人で安定感もすごくあります。例えば2人の掛け合いのシーンにアドリブを入れてもエスター・リウさんはぴったり合わせてくれるのでアドリブを入れやすかったです。とても素敵な役者だと思いました。

 

◆ハオ役のリー・インホンさんとのシーンは、小学生からの同級生がそのまま大人になった雰囲気がスクリーンからも伝わってきました。その雰囲気を出すのに特に意識したことや準備をしたことはありますか?

リン・ボーホン:リー・インホンさんとは初共演で最初はよく知らなかったので、撮影前にコミュニケーションをとりました。日本でも同じだと思いますが、下ネタとかを使って男同士の面白みをだしたりと、彼とはそういう演技を入れることができました。彼は本当に自然体で、本当に村で暮らしているような雰囲気がありました。だから自分も自然な気持ちでリラックスして演技ができました。


 

◆この作品を通して、俳優として新しく挑戦したことはありますか?

リン・ボーホン:そうですね。今回自分にとって大きなチャレンジだったのがオール台湾語で演技をしたということですね。すべて台湾語を話す人物は今まで演じたことはありませんでした。初めから台湾語で話すことが決まっていたわけではなく、撮影前に監督と話し合って、自分からすべて台湾語でチャレンジしたいと監督に言いました。やはり彼らが生活している場所、仕事をしている場所、そして家庭環境から考えても台湾語を使わないとリアリティがでないと思いました台湾語でこの役を演じれば観客により共感を持ってもらえるのではないかと思いましたただ私自身、台湾語で普段の生活でのやりとりはできますが、映画のセリフとして完璧な台湾語を喋るとなると、、、かなり頑張りました気合を入れて練習しました特にほぼラスト近くのウェイホンの結婚式のところで、姉に今までの感謝を述べるところがあります。あれ、実は台本にはなかったシーンなんです監督と話し合っているうちに監督が「じゃあ、この結婚式のところでお姉さんに対する感謝を述べたらどう?」と監督に言われ、アドリブで話すことになりましたちゃんとした台湾語で話さなきゃいけないし、ぐっと感情を込めなければいけないシーンなのでかなり苦労しました。

 

◆映画の中で、風水や伝統に基づいた描写が多く見られました。リン・ボーホンさんは日頃気にかけている風水やルーティン、ジンクスはありますか?

リン・ボーホン:そうですね風水についてはこの映画の中に出てくるほど信じていません。だけどやっぱり小さな迷信を信じたり、ルーティンやジンクス的なものは少しあります。例えば色んな国に行くとき習慣として必ず簡単なその国の言葉、日本だったら「すみません」とかそういう言葉を喋れるようにしておきます。そうするとその国でホテルに泊まっても安心ですし、少しは話せるようにしておくというのが、自分の習慣的なものでもあります。

 

© 2023 ENLA Media Limited, The Graduate Co., Ltd., Bole Film Co., Ltd. and Lien Chien Hung All Rights Reserved
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◆最後に映画の公開を楽しみにしている観客へメッセージをお願いします。

リン・ボーホン:やはり人間というのは、だれしも幸せを追い求めていくと思います。それはとても大事なことであって、たとえささやかな幸せでも見つけたいとみんなが思うと思います。この映画『サリー』の舞台は台湾の中部にある山里で暮らす人々の物語ですが、女性たち、その女性たちを取り巻く人たち、それぞれが幸せってなんだろう幸せになりたいっていう風に思っています。その幸せを勇敢に求めていく映画です。是非、そのあたりを鑑賞してご覧になっていただきたいと思います。

 


(text&edit:Tomoko Takeuchi)



© 2023 ENLA Media Limited, The Graduate Co., Ltd., Bole Film Co., Ltd. and Lien Chien Hung All Rights Reserved
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【story】

台湾の山間部でファームを営む38歳の女性、フイジュン。⻑年面倒を見てきた弟の結婚式を間近に控えている。独り身のフイジュンを案ずる叔母からは結婚を急かされてうんざり気味。そんな中、高校生の姪から半ば強引にマッチングアプリに登録されたフイジュンは、“サリー”というニックネームでアプリを始めてみることに。早速、パリで画廊を営むフランス人、マーティンと知り合い、求愛される。周囲からはロマンス詐欺だと警告されるが、フイジュンは真実の愛を確かめるため単身パリへと向かう…。



監督・脚本:リエン・ジエンホン 共同脚本:エッセイ・リウ『父の初七日』

出演:エスター・リウ「華燈初上 −夜を生きる女たち−」、リン・ボーホン『僕と幽霊が家族になった件』、リー・インホン(DJ Didilong)、ヤン・リーイン『冬冬の夏休み』、タン・ヨンシュイ『キャンドルスティック』



2023 年|台湾・フランス|105 分|中国語・英語・フランス語|原題:莎莉|協力:大阪アジアン映画祭|後援:台北駐日経済文化代表処台湾文化センター


配給・宣伝:アニモプロデュース


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記事: Blog2 Post

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